Tray
クラス: Tray
システムの通知領域にアイコンやコンテキスト メニューを追加します。
Process: Main
Tray
は EventEmitter です。
const { app, Menu, Tray } = require('electron')
let tray = null
app.whenReady().then(() => {
tray = new Tray('/path/to/my/icon')
const contextMenu = Menu.buildFromTemplate([
{ label: 'Item1', type: 'radio' },
{ label: 'Item2', type: 'radio' },
{ label: 'Item3', type: 'radio', checked: true },
{ label: 'Item4', type: 'radio' }
])
tray.setToolTip('This is my application.')
tray.setContextMenu(contextMenu)
})
プラットフォームの考慮事項
Linux
- Tray アイコンはデフォルトで StatusNotifierItem を使用しますが、これがユーザーのデスクトップ環境で利用できない場合は代わりに
GtkStatusIcon
を使用します。 click
イベントは Tray アイコンがユーザーに活性化されたときに発生しますが、StatusNotifierItem の仕様ではどのアクションで活性化されるかは指定されておらず、環境によってマウスの左クリックだったりダブルクリックだったりします。- 個々の
MenuItem
に加えられた変更を有効にするには、setContextMenu
を再び呼ぶ必要があります。 以下がその例です。
const { app, Menu, Tray } = require('electron')
let appIcon = null
app.whenReady().then(() => {
appIcon = new Tray('/path/to/my/icon')
const contextMenu = Menu.buildFromTemplate([
{ label: 'Item1', type: 'radio' },
{ label: 'Item2', type: 'radio' }
])
// コンテキストメニューを変更する
contextMenu.items[1].checked = false
// Linux ではコンテキストメニューを変更したのでこれを呼び出し直します
appIcon.setContextMenu(contextMenu)
})
MacOS
- Tray のコンストラクタに渡すアイコンは テンプレート画像 でなければなりません。
- Retina モニタでアイコンが粗くならないように、
@2x
の画像は 144dpi にしてください。 - アプリケーションをバンドルしている場合 (開発用の webpack など)、ファイル名がマングルおよびハッシュ化されないようにしてください。 ファイル名は Template で終わる必要があり、
@2x
画像は標準の画像と同じファイル名である必要があります。さもなくば、MacOS は自動で画像の色を反転させたり高密度画像を使用したりしません。 - 16x16 (72dpi) と 32x32@2x (144dpi) を用意すれば、ほとんどのアイコンでうまく機能します。
Windows
- 最適な視覚効果を得るために
ICO
形式のアイコンファイルの使用を推奨します。
new Tray(image, [guid])
image
(NativeImage | string)guid
string (optional) Windows - tray アイコンに割り当てる GUID。 実行形式が署名されていて署名の主体者が組織である場合は、GUID がその署名に恒久的に関連付けられます。 システム tray の tray アイコンの位置など OS レベルの設定は、実行ファイルのパスが変わっても維持されます。 実行形式がコード署名されていない場合は、GUID が実行形式のパスへ永続的に関連付けられます。 実行形式のパスを変更すると、tray アイコンの作成は破棄され、新しい GUID を使用する必要があります。 ただし、この GUID 引数はコード署名された実行形式のみと組み合わせて使用することを強く推奨します。 アプリが複数の tray アイコンを定義している場合は、それぞれのアイコンで別々の GUID を使用する必要があります。
image
に関連する新しい tray アイコンを作成します。
インスタンスイベント
tray
モジュールには以下のイベントがあります。
イベント: 'click'
戻り値:
event
KeyboardEventbounds
Rectangle - The bounds of tray icon.position
Point - The position of the event.
tray アイコンがクリックされたときに発行されます。
注意として Linux では、このイベントは tray アイコンが活性化されたときに発生します。必ずしもマウスの左クリックとは限りません。
イベント: 'right-click' macOS Windows
戻り値:
event
KeyboardEventbounds
Rectangle - The bounds of tray icon.
tray アイコンが右クリックされたときに発行されます。
イベント: 'double-click' macOS Windows
戻り値:
event
KeyboardEventbounds
Rectangle - The bounds of tray icon.
tray アイコンがダブルクリックされたときに発行されます。
イベント: 'middle-click' Windows
戻り値:
event
KeyboardEventbounds
Rectangle - The bounds of tray icon.
tray アイコンが中クリックされたときに発行されます。
イベント: 'balloon-show' Windows
tray バルーンを表示するときに発行されます。
イベント: 'balloon-click' Windows
tray バルーンがクリックされたときに発行されます。
イベント: 'balloon-closed' Windows
tray バルーンが、タイムアウトかユーザの手動で、閉じられたときに発行されます。
イベント: 'drop' macOS
tray アイコン上に何かのドラッグされたアイテムがドロップされたときに発行されます。
イベント: 'drop-files' macOS
戻り値:
event
Eventfiles
string[] - ドロップされたファイルのパス。
tray アイコン上にドラッグされたファイルがドロップされたときに発行されます。
イベント: 'drop-text' macOS
戻り値:
event
Eventtext
string - ドロップされたテキスト文字列。
tray アイコン上にドラッグされたテキストがドロップされたときに発行されます。
イベント: 'drag-enter' macOS
ドラッグ操作が tray アイコン内に入ったときに発行されます。
イベント: 'drag-leave' macOS
ドラッグ操作が tray アイコン内から出たときに発行されます。
イベント: 'drag-end' macOS
ドラッグ操作が、tray 上か他の場所で終了したときに発行されます。
イベント: 'mouse-up' macOS
戻り値:
event
KeyboardEventposition
Point - The position of the event.
tray アイコンをクリックしてマウスを離したときに発生します。
注意: macOS レベルの制約によるもので、tray.setContextMenu
を使って tray にコンテキストメニューを設定するとこれは発生しません。
イベント: 'mouse-down' macOS
戻り値:
event
KeyboardEventposition
Point - The position of the event.
tray アイコンをマウスクリックしたときに発生します。
イベント: 'mouse-enter' macOS Windows
戻り値:
event
KeyboardEventposition
Point - The position of the event.
マウスが tray アイコン内に入ったときに発行されます。
イベント: 'mouse-leave' macOS Windows
戻り値:
event
KeyboardEventposition
Point - The position of the event.
マウスが tray アイコン内から出たときに発行されます。
イベント: 'mouse-move' macOS Windows
戻り値:
event
KeyboardEventposition
Point - The position of the event.
マウスが tray アイコン内で動いたときに発行されます。
インスタンスメソッド
Tray
クラスは以下のメソッドを持ちます。
tray.destroy()
tray アイコンを即座に削除します。
tray.setImage(image)
image
(NativeImage | string)
この tray アイコンに関連付けられた image
を設定します。
tray.setPressedImage(image)
macOS
image
(NativeImage | string)
macOS において、この tray アイコンが押されたときの関連付けられた image
を設定します。
tray.setToolTip(toolTip)
toolTip
string
この tray アイコンのホバーテキストを設定します。
tray.setTitle(title[, options])
macOS
title
string
ステータスバー内の tray アイコンの隣に表示されるタイトル (ANSI カラーサポート) を設定します。
tray.getTitle()
macOS
戻り値 string
- ステータスバーの tray アイコンの隣に表示されるタイトル
tray.setIgnoreDoubleClickEvents(ignore)
macOS
ignore
boolean
ダブルクリックイベントを無視するオプションを設定します。 これらのイベントを無視することで tray アイコンそれぞれの独立したクリックを検知することを許可します。
この値はデフォルトで false にセットされます。
tray.getIgnoreDoubleClickEvents()
macOS
戻り値 boolean
- ダブルクリックイベントが無視されているかどうか。
tray.displayBalloon(options)
Windows
tray のバルーンを表示します。
tray.removeBalloon()
Windows
tray のバルーンを除去します。
tray.focus()
Windows
タスクバーの通知領域にフォーカスを戻します。 通知領域アイコンは、UI 操作が完了したときにこのメッセージを使う必要があります。 たとえば、アイコンがショートカットメニューを表示しているけれど、ユーザーが ESC を押してキャンセルする場合、tray.focus()
を使用して通知領域にフォーカスを戻します。
tray.popUpContextMenu([menu, position])
macOS Windows
menu
Menu (任意)position
Point (optional) - The pop up position.
tray アイコンのコンテキストメニューをポップアップ表示します。 menu
が渡されると、tray アイコンのコンテキストメニューの代わりに menu
を表示します。
position
は Windows でのみ有効で、省略値は (0, 0) です。
tray.closeContextMenu()
macOS Windows
tray.setContextMenu()
でセットすることで、開かれたコンテキストメニューを閉じます。
tray.setContextMenu(menu)
menu
Menu | null
このアイコンのコンテキストメニューを設定します。
tray.getBounds()
macOS Windows
Returns Rectangle
Object
としてのこの tray アイコンの bounds
。
tray.isDestroyed()
戻り値 boolean
- tray アイコンが破棄されたかどうか。