Electron 39.0.0
Electron 39.0.0 がリリースされました! これには Chromium 142.0.7444.52、V8 14.2、Node 22.20.0 へのアップグレードが含まれています。
Electron チームは、Electron 39.0.0 のリリース発表にワクワクしています! You can install it with npm via npm install electron@latest or download it from our releases website. このリリースの詳細は続きをご覧ください。
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注目すべき変更
ASAR 整合性が安定版に
長年「実験的」機能だったASAR 整合性は、Electron 39 で安定版になりました。 この機能を有効にすると、パッケージされた app.asar が実行時にビルド時のハッシュに対して検証され、改ざんを検出します。 ハッシュが存在しない場合、またはハッシュが一致しない場合は、アプリが強制終了します。
ASAR 整合性のドキュメント から、この機能がどのように機能するか、アプリケーションにどのように活用するか、Electron Forge や Electron Packager でどのように使用するかといった、詳細な情報をご覧いただけます。
関連して、Electron Packager v19 はデフォルトで ASAR が有効になります。 #1841
累積的変更
- Chromium
142.0.7444.52 - Node
22.20.0 - V8
14.2
Electron 39 では、Chromium は 140.0.7339.41 から 142.0.7444.52 へ、Node は 22.18.0 から 20.0.0 へ、V8 は 14.0 から 14.2 へとアップグレードしています。
New Features and Improvements
app.isHardwareAccelerationEnabled()を追加しました。 #48680- オフスクリーンレンダリングに scRGB HDR 色空間をサポートする「RGBAF16」出力フォーマットを追加しました。 #48504
- より詳細なアクセシビリティサポート管理を有効にするためのメソッドを追加しました。 #48625
USBDevice.configurationsのサポートの追加しました。 #47459systemPreferences.getAccentColorを使用して Linux 上のシステムアクセントカラーを取得する機能を追加しました。 #48628- 特定のセッション内でファイルシステム API の権限状態を保持できるようにしました。 #48326 (及び 37, 38)
- コンテキスト分離されていないプリロードで動的ESMインポートをサポートしました。 #48488 (及び 37, 38)
- ASAR 整合性 機能を安定版としてマークしました。 以前まで実験的機能でした。 #48434
破壊的変更
非推奨: --host-rules コマンドラインスイッチ
Chromium は --host-rules スイッチを非推奨にしています。
代わりに --host-resolver-rules を使用してください。
動作変更:window.open ポップアップが常にリサイズ可能に
現行の WHATWG 仕様 では、window.open API はいかなる場合において、リサイズ可能なポップアップウィンドウを作成するようになりました。
To restore previous behavior:
webContents.setWindowOpenHandler((details) => {
return {
action: 'allow',
overrideBrowserWindowOptions: {
resizable: details.features.includes('resizable=yes'),
},
};
});
動作変更:共有テクスチャ OSR paint イベントデータ構造
共有テクスチャオフスクリーンレンダリング機能を使用する際、paint イベントがより構造化されたオブジェクトを発行するようになりました。
これにより、sharedTextureHandle、planes、modifier が統一された handle プロパティにまとめられました。
詳細については、OffscreenSharedTexture のドキュメント をご覧ください。
36.x.y サポートの終了
プロジェクトの サポートポリシー に則り、Electron 36.x.y はサポート終了を迎えました。 開発者とアプリケーションは新しいバージョンの Electron にアップグレードすることを推奨します。
| E39 (2025 年 10 月) | E40 (2026 年 1 月) | E41 (2026 年 2 月) |
|---|---|---|
| 39.x.y | 40.x.y | 41.x.y |
| 38.x.y | 39.x.y | 40.x.y |
| 37.x.y | 38.x.y | 39.x.y |
次回予告
短期的には、Chromium、Node、V8 といった Electron を構成する主要コンポーネントの開発に遅れないでチームが注力し続けるでしょう。
Electron の公開タイムラインはこちらで ご覧いただけます。
今後の変更についての詳細は、予定されている破壊的変更 のページをご覧ください。
